―――――株ドボンの遊び方―――――      改訂2版   平成18年7月8日    改訂3版   平成20年6月19日 改訂4版 平成25年3月11日(改行を多くして微調整) 改訂4.5版 平成25年3月13日(12枚ルールを追加) ◎ 参加人数 2〜6人  ◎ 用意するもの:株札、サイコロ、麻雀の点棒など、数を表示しておくもの  点棒ではなく、筆記用具+鉛筆でも十分代用できる。  計算をするので、計算が苦手、面倒ならば電卓を用いるとよい。 ◎ ゲームの概要 場に出ている札と手札すべての合計数字が合致したらドボンと宣言。  ドボンをした人がその試合で勝ち、された札を出した人がその試合で負けとなる。 ★遊び方 @ 席順・親決め  裏にした株札を1人1枚ずつ引いて、一番小さい数字の札を引いた人が親、 その次に小さい札数字の人が親の隣に座り、以降順番に座っていく。  これはあくまで参考までで構わない。最初に親になったからといって試合に優劣が出るわけではないので、 自由に決めてしまって構わない。 A 札を配る  親が人数分の札を4枚ずつ配る(本来は反時計回りに配るらしい)。 その後で追加分の札(D点数の計算参照)を配る。残りは山札となり裏にしたまま中心においておく。 B ゲームの流れ  山札から1番上の札をめくり場に出す。これを起こし札という。 起こし札が「十」、「四(魂入り)」、「赤ピン」だった場合、 試合終了後の点数計算に反映されるので、札を出す際重ねずに置いておく。 場に出ている札の数字が偶数なら偶数札、奇数なら奇数札を手札から出す。  場に出ている札の数字と、手札の複数の札を足した数が一致したら、それらの札をまとめて場に出すことができる。 例えば、場に「七」の札が出ていたとする。このとき手札の中に「三」と「四」がある場合同時に出すことができる。 出した札は前に出してあった札の上に乗せる(そのうち不安定になって崩れるおそれがあるので使わなくなった札は こまめに取り除いておいたほうがよい)。  出せる札がない、もしくは出したくない場合は山札から札を1枚引いて自分の番を終了する。 この時に引いた札が場に出せる札だとしても出すことはできない。 つまり「場に札を出す」か「山札から札を引く」のどちらかの行動しかとれない、ということになる。   1人の行動が終了したら、次の人の番となる。 基本的に時計回りで進行する。試合開始前に話し合っておいたほうがよい。  前の人が「三」と「四」を同時に出したときは、偶数の札も奇数の札も出すことが可能である。 ただしこの場合、複数の札を出す場合は札の合計が「三」もしくは「四」になるように出すことはできるが、 札の合計が「七」になるように出すことはできない。 B´特殊な効果を持つ札  「二」の札が含まれて場に出されたとき、次の人は「二」の札しか出すことができない。 このとき「二」の札を持っていない、もしくは出さない場合、 その人は(「二」の札が連続して場に出た枚数)×2の枚数だけ山札から引かなければならない。 その後に自分の行動をとる。つまり、この時に限っては山札から取った札を場に出すことができる。   「十」の札は、前の札に関係なくいつでも出すことができる。このゲームは偶数札より奇数札のほうが 若干需要が高い。その考察は後に記す。 C 勝敗のつけ方  このゲームは、「手札をすべて場に出したら勝ち」なのではない。 唯一のあがり方「ドボン」で試合を終了させるのである。  このドボンは、他者が出した場の札の数字と自分が所持している手札全部の合計が合致したときにドボンと宣言し、 自分の手札を公開する。ドボンをできるタイミングは、他者が場に札を出した瞬間のみに限られる。 「ピン(一)」から「九」は各々の数、「十」は0として扱い、数字を合計する。  例えば、自分の手札が「三」と「五」の2枚で構成されているとき、場に「八」が出たらドボンと宣言することができる。 自分の手札が「十」3枚のときに「十」が出たらドボン可能。 複数の札が場に出されたときは、そのうち1枚でも手札全部の合計と合致していればドボンすることができる。  しかし、それらの合計数でドボンをすることはできない。 例えば、場に「三」と「五」が2枚同時に出されても、合計数8でドボンはできない(合計数3,5,13でドボン可能)。 ドボンできる数字の合計は0から13の間で、「ピン(一)」「二」「三」「十」の札は それぞれ手札全部の合計が1と11、2と12、3と13、0と10のときにドボンすることができる。 ただし、手札の合計が0というのは、手札が1枚もない場合ではなく、手札が「十」のみで構成されている場合を指す。  次にドボンを宣言した人は「切り札」を自分の手札の中から最低1枚選択する。 切り札を多く出したほうが相手にたくさんの点数を追加することができるが(詳細はD点数の計算を参照)、 出した切り札でドボンできる人はドボンをすることが可能となる。これを「ドボン返し」といい、 最終的にドボンした人が勝者、ドボンされた人が敗者となる。 ドボンした人、された人ともにDの点数の計算に反映されるので、手札は公開して置いておく。 最後にドボンした札も点数計算に反映されるので覚えておく。   ちなみに、既に皆が手札を公開してドボン可能な人が残っていない場合は、 切り札を出すことはできない(切り札の加点はない)。 自分が山札から札を引いたときに場に出ている札と手札の合計が一致してもドボンをすることはできない。 自分の札でドボンをすることはできない。 C´特殊な「ドボン」 「ピン(一)」1枚のみのドボンを「単ピンドボン」といい、ドボン返しをすることができない。 D点数の計算  ドボンした人、ドボンされた人は算出された点数によって次の試合での手札の枚数が変化し、 最終的な勝敗を決める要因となる。 ★点数計算の方法(重要)  1,まずは基本点1点を加える。  2,さらに(切り札を出した枚数 −1)×2点を追加。   3,次に自分の手札の枚数を数える。手札が3枚以上あれば+1点、以降1枚増えるごとに+1点。  4,自分の手札で同じ数字の札が複数あった場合、2枚組で+2点、3枚組で+20点、4枚組で+50点。   5,相手の手札も見る。手札が3枚以上あれば+1点、以降1枚増えるごとに+1点。   ◎ 今度は点数を上昇させる札をしらべる。   6,自分の手札、相手の手札、に「十」があった場合、1枚につき+1点。   7,ドボンした札が「十」であった場合、+5点。 8,起こし札が「十」であった場合、+10点。     ◎ ここから、算出した点数をかけ算する。  8,ドボン返しをした場合、点数を(ドボン返しをした回数)×2倍にする。   2回目のドボン返しで勝敗が決まった場合、点数を4倍にする。   9,そして「四(魂入り)」、「赤ピン」があるかどうか確認する。   お互いの手札の一方に「四(魂入り)」が含まれていた場合、点数を2倍にする。 「赤ピン」が含まれていた場合、点数を5倍にする。   10,最初に山札からめくった札(起こし札)、もしくは最後にドボンした札が 「四(魂入り)」であった場合点数を4倍、「赤ピン」であった場合点数を10倍にする。   11,「単ピンドボン」は点数を10倍にする。 ★点数の精算、手札の増減、周回について  計算した点数分だけドボンされた人は次の試合に手札を追加し、 ドボンした人は点数に関係なく次の試合の手札を2枚減らす。  このとき、手札は4枚以上9枚以下にしかならない。ここで「周回」という単位を用いる。 ドボンした人は、サイコロの目(手札の追加枚数)は減らすことができても、 周回を減らすことはできない。  例えば、サイコロの目が3の場合、ドボンしてサイコロの目が1になる。  サイコロの目が1の場合、ドボンしてサイコロの目が6(追加なし)となる。   ここで、6点=1周と計算する。  例えば、20点追加の場合、20÷6=3あまり2 なので、3周と手札2枚追加となる。  つまり(追加された点数)÷6を計算して商が追加する周回、余りを追加する手札とすればよい。 電卓を用いる場合、÷6を計算した後の小数点以下の数字で余りを算出する。 小数点以下、 0.166666… → 余り1 0.333333… → 余り2 0.5 → 余り3 0.666666… → 余り4 0.833333… → 余り5 小数点以下なし → 余りなし 試合前に追加される枚数をサイコロで表示(追加なしの場合6)し、  周回を重ねたら、追加された分だけ数を点棒で示す、もしくは書き込む。 ドボンをされる前に追加する手札があり、ドボンをされて10枚以上になってしまう場合、 周回を追加させて4枚以上9枚以下にする。 例えば、サイコロの目が4の状態で4点追加の場合、1周と手札2枚追加となる。   E次の試合へ移行する  ドボンされた(負けた)人が親となり札を回収。後はA札を配るのとおり。 F全試合を総合した勝敗の決め方  最終的に周回(合計点数)が少ない者が勝者となる。 周回数が同じのときは最終試合での配られる札が少ない者が勝利。 ドボン、周回に関しての厳密な説明は後に記す。 あらかじめ終了条件を設定しておくと公平に試合を終了させることができる。 よく用いられる終了条件が、20試合で終了、最下位(一番周回の多い者)が100周を超えたら終了、など。 Gルールの詳細 @試合開始まで ◇ 手札を配っている最中に山札がなくなる、もしくはすべて配り終えてしまったという場合、 全員の周回を1周追加し、新たに手札を4枚ずつ配る。このとき追加分の手札は全員帳消しとなる。 ◇ 手札を見て、同じ数字の札が4枚揃っていたらその場で手札を公開、試合終了にすることができる。 追加される点数は{10−(手札の枚数)}×5周 (始めに配られる手札が9枚のとき5周、1枚減るごとに5周追加)で、 手札を公開した以外の人すべてを対象とする。  このときもD点数の計算での「十」1枚につき+5点、「四(魂入り)」が含まれていた場合点数×2、 「赤ピン」が含まれていた場合点数×5が自分の手札に含まれているときのみ適用される。 A試合中 ◇ 最初にめくった札が「二」のとき、親は「二」のカードを出す。 出さない、出したくない場合は山札から2枚引いて試合を始める。 ◇ 最初にめくった札でドボンをした場合、ドボンを宣言した人以外すべてを対象とする。 このとき、基本点は5点で計算をし、ドボンされた人の手札は、点数計算の対象とはならない。 @で説明した、同じ数字の札が4枚揃って公開した人がいた場合はこちらを優先する。 ◇ 一度に複数からドボンされた場合、点数を別々に計算し、それらを足した数がこの試合での点数となる。 ◇ 複数がドボンをし、選んだ切り札の各々にドボンをした場合、この試合は無効となる。 ◇ 試合中に山札がなくなったらその場で試合終了となり、その時手札が一番少ない者が勝者、 手札が一番多いのが敗者となり基本点は(敗者の手札枚数)−(勝者の手札枚数)で、「十」の+1点、 「四(魂入り)」の点数2倍、「赤ピン」の点数5倍も適用される。 なお、勝者や敗者が複数いる場合、この試合は無効となる。 ◇ 競技者の手札が12枚になった瞬間、そこで試合を終了する。 ペナルティとして、その競技者に10周を追加する。(12枚ルール) Bその他小ネタなど ◇ 無理にドボンしなくてもいいんだよ。 ◇ ドボンを無視して、次の人がドボンできる札を出したときにドボンをすることが可能。 麻雀でのフリテンのような扱いはなし。狙い撃ちが可能。 ◇ 試合中は相手に手札の枚数をきかれたら答える義務がある。 ◎ なぜ奇数札の方が多く使われるか これは札を2枚同時に出すときに差が出る。 2枚で奇数の組み合わせを作るときは、偶数札と奇数札を1枚ずつ用いる。  それに比べて2枚で偶数の組み合わせを作るときは、 偶数札2枚の組み合わせ、もしくは奇数札2枚の組み合わせで作ることができる。  このことから場に偶数札が出ているときには奇数札のみで対処をすることは可能だが、 場に奇数札が出てきるときには偶数札のみでは対処をすることができない。 よって奇数札の方が多く使われる。 場に奇数札が出ているときは、偶数札の処理ができずに膠着してしまう。 いつでも出せる「十」は、その事態を防ぐための措置である。